やはり戦争を煽るのはテレビか?

先週の土曜日の夜に放送されたNHKスペシャル「そしてテレビは"戦争"を煽った~ロシアvsウクライナ 2年の記録」を録画したものを先日見ていてとても怖くなった。この番組ではクリミア半島をロシアが併合してから、ウクライナ東部で内戦状態が始まって2年間、ロシアとウクライナのテレビ局に密着取材し、テレビ放送が国民がどう影響を受けたかを追ったドキュメンタリー。両国とも"愛国心","国益を守る"の名のもとに、テレビの公平性は全く無くなって、極端に偏った報道が大半を占めるようになり、そして国民が互いに憎しみ合うようになったことが、具体的に分かりやすく紹介された。

日本が日中戦争から無謀な太平洋戦争まで突き進んだ理由のひとつが、国民の好戦的な世論にある。その世論を煽ったのは、売上を伸ばすために勇ましい戦争記事を山ほど掲載した新聞だ。その時代は、日本の国民の情報源はラジオと新聞しかなかったので、その両メディアによる世論誘導は容易だったろうと思う。新聞とラジオが嘘を言っても、それを信じるしかなかったのだから。しかし、今の時代は衛星放送で海外の報道を見聞き出来るし、インターネットもある。不十分ながらも"報道の自由"も担保されているので、戦前のような世論喚起や誘導は起きにくいだろうと思っていたが・・・

ロシアの放送局は、インターネットに掲載された暴動の跡地の動画を放送。そこには虚偽のナレーションを付けて、ウクライナへの怒りを喚起するものだった。(それにロシア国民は騙されたことになる) ウクライナでもロシア憎きの世論が沸騰し、とても冷静な議論が出来る状況とはなっていない。これだけ情報網が発達した現在でも、テレビ放送がその気になれば、視聴者は簡単に煽られて互いの国民を憎むようになるという事実を見て、私はとても恐ろしいことだと思った。これでは戦前の日本と全く同じじゃないか・・・

これは対岸の出来事では決してないと思う。もし日本が実効支配している尖閣諸島の周辺で有事が発生したら、その事実の正確さはどうでもよく、日本のメディアは"中国はけしからん!"と言って、中国では"日本人をやっつけろ!"と報じる。その結果、お互いの国にとって不幸なことになる。ということが、本当に起きるかも知れない。それを考えると、ロシアとウクライナで起きたことを軽視出来ず、怖い現実として受け取らざるを得ない。

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